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マーケティングオートメーション導入~運用の流れ

 

ステップ1:課題の洗い出し

スタートが非常に重要

企業がマーケティングオートメーションを導入する際、最初に行うのは課題を明確にすることです。

なぜなら、これはあくまでも課題を解決するツールであり、そのようなツールは他にも存在するからです。

SFAなどが代表的であり、抱えている課題によってはマーケティングオートメーションよりも、そちらの方が適しているケースもあるからです。

したがって最初の段階でジャンルを間違えると、課題を解決できないどころか、無駄な支出が増えてしまい、ますます苦しい状況に追い込まれかねません。

このように結果的に使わないことも視野に入れたうえで、その必要性をしっかり検証することが重要です。

もし使用頻度が低そうだと判断したら、いったん導入を見合わせることも一つの手です。

自分だけで判断できない場合は、マーケティング部門全体の議題として検証したほうが良いでしょう。

不要だと感じても、他の従業員は使いたいと考えているケースもあります。

それゆえ、このフェーズには1カ月ほど時間をかけても構いません。

スタートが非常に重要であることを念頭に置いておきましょう。

課題を抽出するにあたり、重要なのは最終的な目的を意識することです。

そのゴールに到達するうえで障壁となるものをピックアップします。

障壁を撤廃して組織としての発展を促すことが重要な役割であり、そのためには効率的なマーケティングを実施しなければなりません。

マーケティングの課題を特定するにあたり、欠かせないのは課題を解決する活動が、そのまま事業戦略になることです。

同時に経営方針を見直すことにも繋がりますし、経営のリソースを整理するプロセスにもなります。

それと同時に、どのように課題を解消するのか分析しなければなりません。

その具体的な方法がマーケティングオートメーションなので、課題を洗い出すことは必然の作業になるというわけです。

 

自社の長所は永久に存在するわけではない

課題を明確にする際、SWOT分析を行う時間を確保しましょう。

これによって自社を解析し、長所と短所を明らかにすることも大切だからです。

これが成功すると、市場における脅威という点から課題を見つけられます。

そして、その解決のための機会を求めて、マーケティングの方向性を定めることも不可欠です。

そうして決定した方向性にしたがって導入を検討することがポイントでり、丁寧に内容を吟味していくことも必須といえます。

そう言われると、長所は課題と関係がないと反論する人もいるでしょう。

たしかに短所のほうが糸口になりますが、それは当然なので時間をかけて分析しなくても構いません。

問題は長所のほうであり、単なる強みと勘違いしていると課題を見逃すことになります。

特に事業の収益の大部分を占めているなら、その特性についてしっかり検証することが大事です。

自社の長所は永久に存在するわけではありません。

業界や社風にもよりますが、たいていの場合は5年もすれば失われてしまいます。

そうなったときに、代わりの長所が養われていないと、収益の軸が崩壊することも十分にありえます。

よって、早い段階からその可能性を探り、できるだけ持続化できるように工夫することも重要なポイントです。

つまり、これは将来的な課題を洗い出していることに他なりません。

それが分かっていれば、マーケティングにおける先手を打って、長期的な収益モデルを作りやすくなるでしょう。

どのような課題があるのか細かくチェックして、それらに優先順位を付けていくこともポイントになります。

マーケティングオートメーションは万能なものではありません。

すなわち、すべての課題に対して有効なものは存在しないということです。

できるだけ高い成果を出させるには、課題をグルーピングしておく必要があります。

グループごとにどれが適切なのか検証すれば、効果が最大になるものを見つけやすくなるからです。

 

リソース不足を打破するには?

また、課題を探す工程において、顧客のニーズを意識することも忘れてはいけません。

企業が収益を上げるには商品を着実に売っていく必要があるからです。

そのため、顧客の需要を把握することは、すべての企業に共通する課題といっても過言ではありません。

それを把握する作業はマーケティングリサーチであり、できるだけ効率的に実施することが重要です。

しかし、マーケティング部門のリソース不足などにより、うまく実施できていないケースが多く見受けられます。

この実情を打破するには、これまでにない新しい方法の採用が急務です。

マーケティングオートメーションこそ、それを成しうる革新的なツールと考えられています。

その機能を駆使することで、顧客が望まない商品を開発前に排除することも可能です。

企業から顧客へのアプローチが簡易化され、マーケティングにおける失敗の回避に繋がります。

そう聞かされても、どのようにして課題を見つけたら良いのか分からない場合もあるでしょう。

それなら、顧客を相手に調査してみることがヒントになります。

よく実施されているのはアンケート調査であり、複数の項目を分析することで、改善すべき内容が明確になることも珍しくありません。

インターネットを活用すれば、かつてのように街頭で実施するプロセスを省略できます。

マーケティングオートメーションの予算をできるだけ抑えたい場合に有効な手段です。

電話調査も伝統的な手法ですが、現代はレスポンスが良くないことも多いです。

基本的にはインターネットを主軸に取り組んでいきましょう。

いずれにせよ、顧客のニーズが分かることで、自分たちが何を目指すべきか把握できるようになります。

 

効果の最大化が求められている

調査して得られたデータを集計して、さまざまな観点で分析していくことが大切です。

そうすると、たいていの場合は課題がいくつか見えてきます。

それをマーケティングオートメーションで解決できるか検証してください。

もちろん、確実に可能とは判断できない場合もありますが、少なくとも50%以上の確率で成功することが条件となります。

それ以下しか見込みがないと判断したら、前述のように導入をいったん見合わせることも必要です。

イニシャルコストや運用コストの負担だけが目立つ状態になりかねません。

あくまでも効果の最大化が求められていることを意識しましょう。

 

ステップ2:導入ツールの選定

課題が明確になったら、次はそれを解決できるツールの選定に移ります。

自社にとって最適なものを選択しないと、せっかく導入しても高い効果を期待できません。

一口にマーケティングオートメーションといっても、さまざまなツールが存在します。

同じカテゴリに入れて良いのか判断が難しいものもあるなど、選択が可能なバリエーションはとても多いです。

したがって、ツールを細かく検証していき、自社に与えてくれる恩恵を明らかにすることが欠かせません。

とはいえ、単体をチェックしていっても分かりにくいのが実情です。

実際は候補となるツールの特徴を並べたとうえで、自社と相性が良さそうなものを絞り込んでいきます。

さまざまな機能が存在しますが、事前に代表的なものを知っていると選択しやすくなります。

 

代表的な機能をご紹介

機能1:リード管理

たとえば、リードの管理は定番の機能であり、たいていのマーケティングオートメーションに搭載されています。

リードの情報は多様なものがあり、ホームページへの訪問履歴もその一つです。

その他に展示会などで入手した名刺もそうですし、オンライン広告における接点も該当します。

こういった情報は入手方法が異なるため、別々の方法で管理しているのが一般的です。

そのため、効率的に利用できていないケースが多く、せっかくの情報が無駄になっていることもよくあります。

マーケティングオートメーションでそれらを一元管理すれば、さまざまな点で事業の効率がアップするのは間違いありません。

したがって、それが可能なツールを選択することも現実的な手段といえます。

どの機能を優先すべきか判断できない場合は、とりあえずこちらが実装されているのか確認しましょう。

 

機能2:スコアリング

さらに、スコアリングに関する機能も優先度が高いです。

リードが明確になったら、受注に繋がる確実性を検証します。

これに必要なのがスコアリングであり、点数がそのまま見込み客の存在を裏付けることになります。

しかし、その算出を適切にできていないケースも多いです。

その原因として、点数付けの基準が明確になっていないことが挙げられます。

メールを開封したら1点、広告のリンクを踏んだら2点というように、細かく決めておくことがポイントです。

ただし、そのような基準を設けても、計算に時間がかかってしまうケースがよくあります。

このような企業では、実施的にスコアリングは運用されていないことも少なくありません。

この課題に関してもマーケティングオートメーションは効果的なアプローチになるでしょう。

採点を自動化するだけで業務における負担は驚くほど軽くなるからです。

スコアリングを普段は自動で実施し、一定の点数を超えた場合のみ通知するような機能も存在します。

点数付けを適切に行えていないと感じたら、このようなタイプを選択しましょう。

 

機能3:シナリオ作成

さらに、シナリオを作成する機能も重視すべき項目の一つです。

リードから行動を予測することが必要だと分かっていても、具体的なアクションを取れていないケースが見られます。

それだと収益の向上を実現できないので、効率的に実施していくことを心がけましょう。

とはいえ、その手段を確立するのに苦労することも少なくありません。

広告のリンクがクリックされたら、クーポンを届けるといった方法があります。

メールを開封してくれくれたら、第二弾を一週間後に送る方法も定番です。

いずれも軌道に乗れば難しくありませんが、企業に定着するまで時間がかかることがよくあります。

それを早めたいなら、明確なシナリオを設定しておくことが必要です。

言い換えると、収益化に至る筋道を定義しておくことが欠かせません。

クーポンの配布といった行動はマーケティングオートメーションによって自動化が可能です。

トリガーを設定しておけば、その条件を満たしたときに発動します。

従業員が行うのは条件を設けることであり、後はレスポンスを確かめるだけで十分です。

 

数年先を見据えた導入を試みましょう

もっと詳細な機能にこだわって選ぶ企業も多くなってきました。

メール配信の機能一つをとっても、ツールによって実施の方法は異なります。

そのため、自社にとって使い勝手が良いものを判別したうえで決定することが望ましいです。

メールを自動的に配るだけな、メールソフトの機能を使うだけで事足ります。

しかし、内容の作成まで自動化したいなら、メールソフトだけでは不可能であるのが実情です。

しかも、リードの管理やシナリオの作成もこなし、それらを踏まえた内容にしたいなら尚更です。

顧客ごとに属性を分析したいなら、そのハードルは一気に高くなるでしょう。

別の見方をすると、そういった負担を軽減できれば、別の業務に多くの時間を回せるようになります。

マーケティングオートメーションのなかには、この機能を持つものがたくさん存在します。

ただし、メールの内容に関してはクオリティに差があるので事前の吟味が不可欠です。

自社が求める基準をクリアしているのか確認しましょう。

上記の機能はあくまでも一例に過ぎないので、網羅的にチェックする意識を持たなければなりません。

そのうえで、自分たちが目標とする効率化にどこまで近づけるのか考えておください。

もちろん完全に自動化することが望ましいですが、それを達成するのは難しいことが多いです。

したがって、半自動化も視野に入れたうえで、理想に近いもものを選択していく手段を行うことになります。

最初は半自動化が限界でも、ツールのアップデートによって改善されるケースも珍しくありません。

そのため、候補のツールの開発計画を調査しておくことも必須の作業になります。

それと同時に拡張性の高さを確認することも重要です。

企業によってニーズは異なっており、それぞれに対応できるものが求められています。

マーケティング部門で自由にカスタマイズできれば、企業を取り巻く環境が変わってもうまく対応が可能です。

反対にパッケージソフトのように、機能や使い方が固定されているものは避けたほうが良いです。

現状では効果的だと感じても、1年後には使い勝手が悪いと感じる可能性もあるからです。

少なくとも3年先まで見通したうえで、実践的なレベルを維持できることが条件になります。

保守費用も考慮したうえで納得できるツールを選択します。

 

ステップ3:各種設計とフローの構築

ここまでのプロセスが終わったら、次は実際にマーケティングオートメーションを活用できるように設計していきます。

ペルソナを設定することが重要なのは誰でも分かるでしょう。

それに加えてコンテンツを細かく策定しながら、完成度の高いフローを構築していくことになります。

フローというと、場面展開について具体的に書く作業を連想しがちです。

たしかにそれも重要ですが、最も包括的な流れを明らかにしなればなりません。

KPIに関して深く検討する必要もあり、顧客からの受注に至る確率を高める設計が求められます。

設計において優先度が高いのは、やはりマーケティングの対象を明確化することです。

それを理解しておらず、やみくもにアプローチしている企業は珍しくありません。

コストパフォーマンスが悪すぎるので、ただちに改めることが望まれます。

ターゲットを細かく絞ることから始めましょう。

 

自社に合わせた設計が重要です

資料を請求しただけで後のアクションを行っていない人がいれば、それは対象として非常に優先度が高いと判断できます。

メルマガを登録しただけで購入などのアクションに至っていない人も同様です。

ホームページを訪れている履歴を確認できる人もそうであるなど、候補になるターゲットは多岐にわたります。

これら以外にも多くの見込み客がいますが、どれに関しても属性を分析することがポイントです。

そうしないと設計の方針が揺らぎやすくなるので注意してください。

基本的には特定の行動をピックアップし、それに対して適切な処理を実践することが必要になります。

それを主軸に設計していけば、どのようなフローが適切なのか判断できるでしょう。

また、設計においてはタイミングを見誤らないことも大切です。

適切なタイミングを逃せば、マーケティングオートメーションの効果は激減してしまいます。

たとえば、メールによるアプローチを行うなら、開封してもらえる可能性が高い時間帯に送ります。

朝の忙しい時期に届けても、慌ただしく削除されてしまう恐れがあります。

一方、昼休みのように手持無沙汰になりやすい時間帯に届ければ、たいして興味がない表題でも開封してもらいやすいです。

さらに起動となる起点を設けることも忘れないでください。

代表的なのは資料のダウンロードですが、より積極的に起動させる企業も見られます。

近年になって増えているのはホームページの訪問です。

訪れた際に、メールを受け取るかポップアップが表示されます。

頻度に関しても設計段階で決めることが大事で、多すぎると配信停止の手続きをされかねません。

このようにメール機能だけに着目しても、決めるべき仕様がたくさん存在しています。

ですから、すべてを完了させるまでに膨大な時間がかかることもありえます。

最初から設計を万全に行う必要はありませんが、自社が主に使うことになる機能に関しては、実用的なレベルに持っていきましょう。

ランディページを重視しているなら、顧客に与える印象を良くするための工夫が不可欠です。

自社の商品をどのようにアピールすべきか検証し、具体的なアクションを喚起できるようにします。

フォームも設けておけば、疑問を持った顧客の囲い込みに役立ちます。

資料請求のフォームも用意しておくと、潜在的な顧客を見つけやすいです。

こうした機能も設計し、どのようなフローで実行されるのか検証しましょう。

機能として備わっていても、自社に合わせた設計が不十分だと、あまり役に立たないので気を付ける必要があります。

 

フロー最終地点で有益なフィードバックを!

なお、設計においてはコンテンツの内容を精査することもポイントです。

上述のようにターゲットを選択した後は、彼らが関心を寄せやすいものを用意する必要があるからです。

とはいえ、新しく作っている余裕はないので、基本的は既存の商品や事柄から選ぶことになるでしょう。

サービスの事例なども把握したうえで、顧客の悩みを解決できそうなコンテンツを割り出していきます。

セミナーの案内をはじめとして、顧客の行動を促すためのアクションも有効です。

ただし、一方的に送るだけでは、次第に関係が悪化していくリスクがあります。

そうなることを防ぎたいなら、顧客の目線でコンテンツを見ることが欠かせません。

どのようなアクションを受けると好感度が高まるのか、さまざまなケースを想定しながら設計していきます。

フローにおいて重要なのは、次に繋がっていく締めくくりを行うことです。

リードがすべて受注に到達すれば、これまでより収益は一気に拡大するでしょう。

しかし、実際には難しく、アプローチの仕方を見直す必要が出てきます。

そこで重要になるのが、フローの最終地点において有益なフィードバックを行うことです。

担当者が目視で確認するだけでは、見落としてしまうことが多く、すぐに次のサイクルに取り掛かってしまいます。

それでは改善のヒントが得られず、マーケティングオートメーションの恩恵が小さくなりやすいです。

その対策として大切なのはレポート機能と分析機能の活用です。

これらをフローの最終部分に入れておくと、次のサイクルの質を高めることもが可能になります。

 

実際に使いながら設定をブラッシュアップしましょう

アクセス解析などもそれらに含まれており、ターゲットの細かな属性を把握しやすくなるでしょう。

設計において大事なのは、その根拠となるデータをたくさん入手することです。

設計というと一度で終了すると思われがちですが、マーケティングオートメーションには当てはまりません。

実際に使いながら、自社に合った形にブラッシュアップしていくことになります。

したがってフローを縦線ではなく、循環型の流れで捉えることが重要です。

顧客の行動を含めたうえで、再びスタート地点に戻るような設計をしなければなりません。

それが他のツールと大きく異なる点なので、使いながら成長させることを意識しましょう。

ただし、それに手間をかけすぎないこともポイントであり、簡易な設計手法が用意されているものが望ましいです。

たいていの場合は、チュートリアルが設けられており、無料で体験できるようになっています。

それを試してみて、負担が許容範囲だと確認することも忘れないでください。

機能の削減も検討しつつ、実用的なレベルに落とし込んでいく必要があります。

 

ステップ4:他部署との連携

各フローを得意とする部門が担当

マーケティングオートメーションというと、その名称ゆえにマーケティング部門でしか使わないと思っている人もいます。

たしかにそこで最も活用されるのは間違いありませんが、限定的な使われ方をすると効果も限られたものになってしまいます。

言い換えると、他部署としっかり連携することで効果を高めていけます。

とはいえ、やみくもに連携しようとしても逆効果です。

あくまでもマーケティングに関連がある部署を対象にします。

代表的なのは営業部門であり、こことは密接に情報交換していくことが必要です。

マーケティングと営業は役割が被っていることも少なくありません。

二重で実施して無駄が発生しているケースもあるため、そのような事態が起こらないように対策することもポイントになってきます。

そのためにも、連携する際にしっかりとルールを定めることが不可欠です。

さまざまな情報を共有しながら課題について検証していきます。

共通の目的を持つことで、足並みをそろえて事業を展開することが欠かせません。

そのように、マーケティング部門から広げていくスタンスを持ちましょう。

相手ごとに作業の領域を定め、効率よく分担していくように配慮します。

たとえばシナリオを策定したら、どの部分までを自分たちが担当するのか決めなければなりません。

スコアリングに関しても同様ですが、互いの得意分野をカバーする形で分けていきます。

マーケティングオートメーションがあれば、それらを網羅的に担当することも十分に可能です。

しかし、効率を考えると、やはり各フローを得意とする部門が担当したほうが良いでしょう。

現場で足を動かして営業する人たちに、レポート作成を任せるのは効率が良くありません。

改善案について検証するのは、マーケティング部門の方が適しています。

このように一つひとつの作業について、得意分野を考慮しながら分担を決めていきます。

基本的にはマーケティング部門が6割を受け持って、残りの4割を他の部門で分けましょう。

 

部署ごとの効率をチェック

他の部門は本業が別にあるので、あまり負担を増やすわけにはいきません。

反感を買ってしまうと、連携に対しても否定的になってしまいます。

自分たちにとっても便利なツールだと感じてもらうことが重要です。

ただし、最初に決めた役割分担をずっと維持する必要もありません。

たとえば、レポート機能の使い方を営業スタッフに覚えてもらうという選択肢もあります。

営業スタッフから口頭で連絡を受けて、マーケティング部門がレポートを作成しているケースも多いです。

しかし、営業スタッフが自分で作れるようになると、さまざまな面でメリットが生まれます。

マーケティング部門の負担が減るうえに、営業スタッフは口頭で説明する手間もありません。

口頭で伝えるとミスが発生しやすいですが、レポート機能であればそのリスクも小さくて済みます。

そもそも基本的には自動化されているので、営業スタッフでも問題なく使えることが多いです。

このように、最初は得意分野を考慮して割り当てますが、次第に再配分していくと良いでしょう。

そのためには効果の検証が必要であり、常に確認しながら進めていくスタンスが不可欠です。

設計をマーケティング部門が担当した場合、そこに最適化された形になってしまいます。

それは仕方がないことですが、連携の相手に不満を持たれる可能性があることを忘れないでください。

そのリスクを排除するために、すべての相手が納得する形に変化させていくことが求められます。

そこで重要になるのが結果を分析することで、部署ごとの効率をチェックしなければなりません。

営業部門で使われている実績が少ないなら、その理由を検証する作業も必要というわけです。

たとえば、現場主義の高齢なスタッフが大半を占めており、IT自体を苦手としているケースもあります。

そのようなところにマーケティングオートメーションを導入しても、定着までに時間がかかるのは当然です。

一向に使おうとしないケースもあるなど、当初の狙いがまったく実現されないこともありえます。

このような事態も想定したうえで、連携のための準備を進めておくことが必須です。

この例でいうと、営業部門に対するレクチャーを行わなければなりません。

高齢なスタッフでも扱えるように、実演を交えて使用方法を理解させるなど、具体的な施策を検討することになります。

研修の実施も視野に入れて、連携が可能な人材をしっかり育成しましょう。

これはマーケティング部門に関しても同様なので気を付けてください。

この部門の特徴として、データばかり扱っている従業員の多さが挙げられます。

そのため、他部署とのコミュニケーションが得意でない人も存在し、連携をうまく行えないようなケースもあるのです。

この問題をクリアするには、管理者が積極的に他部署との交流を進める必要があります。

 

マーケティングオートメーションの特性を深く理解しましょう!

マーケティングオートメーションは自動化が前提なので、いつもコミュニケーションが発生するわけではありません。

とはいえ、課題が発生したときは、部署間で協力しながら取り組むことになります。

そのための体制をきちんと構築して、すみやかに対処していくことが不可欠です。

それに必要な要素は部署ごとに異なっています。

それが何なのか考えたうえで、マーケティング部門から各部署に通達することも大事です。

マーケティングオートメーションの特性を深く理解している部門だからこそ、他を引っ張っていく意識を持たなければなりません。

リーダーとしての役割を自覚したうえで取り組んでいきます。

なお、この連携は各ツールを対象にしたものでもあります。

営業部門ではSFAなどをすでに活用していることもあるでしょう。

その場合は、ツール間のデータ受け渡しを可能にすることが急務です。

わざわざ手入力で行っていると、膨大な時間が必要になってしまいます。

したがって、各ツールのデータ形式を共通化することが必要です。

できるだけ独自性を排除し、少しの手直しだけで実行できるようにしましょう。

もちろん、自動で受け渡しできることが理想ですが、提供しているメーカーが異なると難しい場合もあります。

メーカーへの相談も視野に入れつつ、最適な連携を目指すことが重要です。

高橋和人
高橋和人
Webメディア運営、MAツール運用など、インサイドセールス戦略の立案から実務まで幅広く担当してます。
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