クラウドとは
クラウドは英語だと雲を意味する言葉ですが、インターネットにおけるクラウドは雲のように捉えどころのないものだといえます。
正確には、外からは内部の詳細が見えないものの便利なサービスを内包していて、外部から利用できるイメージです。
やはり掴みどころがない、クラウドという言葉から具体的なイメージを頭に思い描くのは難しく、人によって想像するイメージは異なると思われます。
1つだけ確かなのは、インターネット環境とパソコンやスマホなどの端末さえあれば、この便利なサービスがいつどこにいても利用できることです。
またSaaSやPaaS、IaaSといった種類に分けることが可能で、それぞれに特徴やメリットが存在しています。
SaaS・PaaS・IaaSの共通点とは?
クラウドそのものはこれらをひとまとめにしたサービスのことで、豊富なメリットがあるのは間違いないです。
SaaS・PaaS・IaaSに共通するのは、端末にソフトウェアのインストールが不要で、すぐに利用を始められる点にあります。
加えて、パッケージ単位でのソフトウェアの購入が必要なかったり、簡単に導入や初期設定を済ませられるのもポイントです。
従来はソフトウェアをパッケージで購入、CDやDVDなどのメディアを使ってインストールする作業が必要でした。
更に遡ればフロッピーディスクというもありましたし、それも1枚や2枚でなく10枚20枚といった枚数で構成されるソフトウェアも存在していたほどです。
流石にフロッピーディスクは化石のような存在になりましたが、いずれにしても大容量の大型ソフトウェアはディスクの枚数が多く、入れ替え作業も含めて導入に時間を要したのは確かです。
近年は高速なインターネット環境と、大容量ストレージが当たり前になったことで、ダウンロード購入のソフトウェアが普及しました。
特にゲームなどでは当たり前ですし、DVDどころかBlu-ray換算で数枚というソフトウェアもダウンロードで購入、インストールできるくらいです。
このダウンロード購入も、分類でいえば古いタイプに分けられますし、ダウンロードも不要のクラウドは一線を画します。
クラウドはソフトウェアの動作環境がインターネットの向こう側に存在するので、ダウンロードの概念すら無縁なわけです。
雲は巨大なサーバーで、ユーザーに合わせて動作環境と合わせてソフトウェアが提供される形です。
つまり、ユーザーは遠隔でサーバーにアクセスすることができて、サーバー上のソフトウェアを操作したり、その結果を受け取れるイメージだといえるでしょう。
ブラウザでメールの送受信が行えるWebメールも、広義のクラウドサービスに含まれます。
メールを送受信するサーバーは実態が分からず捉えどころがありませんし、それでいてメールを保存するストレージはクラウドで提供されます。
このように、実態が雲のように掴めないのに便利に利用できる、そういうサービスがクラウドのイメージに繋がる一形態です。
Webメールのサービスを思い浮かべてみると分かりますが、サービスは登録するだけで利用できたり、ソフトウェアのダウンロードやインストールは不要です。
アカウントさえあれば誰でも利用することができて、インターネット回線と端末があればそこがメールの送受信環境となります。
ブラウザでアクセスするという意味では、ブラウザで動作するインストール不要のブラウザゲームにも似ています。
しかし、クラウドの範囲は広くWebメールもブラウザゲームもその一部に過ぎないです。
一般的にはビジネスで利用するサービスが多くて、業務に活用するイメージが強い人もいます。
クラウド型のメリットとは?
クラウドの理解に役立つ言葉の1つにオンプレミスがあります。
オンプレミスはサーバーを自社内に設置して、自社で社内向けにサービスを提供する仕組みです。
ハードウェアのサーバーを社内に置くことから、設置スペースや管理する環境、多大コストといった導入する上でのハードルが高いです。
ところが、サーバーの用意が不要で設置も必要なく、ハードウェアの管理が不要というサービスが登場しました。
それこそがまさにクラウドで、導入のハードルが低くてコストも抑えられる画期的なサービスです。
自社内にサーバーを置かないので、インターネット環境から切り離して重要な情報を扱いたい場合にはセキュリティ面が少々不安です。
ただ近年はセキュリティを考慮したクラウドも登場していますし、下手にサーバーを構築したり管理運用を行うより安全に使えることも少なくないです。
やはり、ハードウェアのことを考えずに済んだり、老朽化や劣化を気にしなくても構わないのはクラウドのオンプレミスに対する強みです。
当然ながらオンプレミスは運用に電力コストも考慮しなくてはいけませんし、停電が発生すると大変なのでその備えも不可欠です。
一方、クラウドは電力について考える必要がなく、停電とは無縁でインターネットに繋がる環境と端末さえ存在すれば問題なく使えます。
インターネット回線が広域にわたってダウンしてしまえば流石にお手上げですが、携帯電話キャリアの回線とスマホやタブレットが有効なら、クラウドにアクセスしたり利用できるでしょう。
クラウドは巨大な単一のサーバーで運用が行われることはなく、実際には複数のコンピュータを並列に接続して、大きなサーバーのように見せています。
そして、ユーザーに合わせてサーバーを分割して、便利なサービスが提供されます。
インターネット経由でサービスを利用するクラウドは、サーバーを構成するコンピュータが一箇所に留まる必要がないので、複数の場所に分散して設置されているケースが多いです。
これは自然災害などに対する備えとして有効に働き、ユーザーに安定したサービスを提供することに結びついています。
結局のところクラウドの姿を明確に掴むのは難しいですが、インターネットで利用できること、従来のソフトウェアのように面倒な導入の手間がないことは分かります。
それからハードウェア面の管理やコスト計算が不要で、停電や災害の備えも考えなくて良いので楽です。
ハードウェアのサーバーの管理はクラウドを提供する企業任せにできますし、ユーザーは契約するプランや活用方法だけ考えればOKとなります。
SaaSとは
導入のハードルが低く、手間いらず!
クラウドの1つSaaSは、ソフトウェア・アズ・ア・サービスの頭文字で、日本語だとサービスとしてのソフトウェアとなります。
略してサースと呼ばれるわけですが、SaaSにはデータの保存がインターネット上で可能だったり、端末の種類を問わずにアクセスできる共通点があります。
それから権限さえあれば誰でもデータにアクセスできて、インターネット上にデータを置いたまま編集したり、共有するといったことが可能です。
データをいちいちダウンロードしてローカルで編集する必要がないので、ローカルストレージの空き容量を気にしたり、面倒な作業の手間に煩わされずに済みます。
しかも、編集は瞬時に反映されてユーザー間の共有もリアルタイムに最新の状態が保てますから、遠隔での作業に適しています。
つまりオフィスにいなくても自宅や外出先で仕事ができたり、リモートワークと相性が良いといえます。
端末はパソコンを使えば大きな画面で本格的な作業が行なえますが、データを確認する程度なら手元のスマホを取り出すだけと簡単です。
勿論、インターネット環境があればタブレットPCを使ってクラウドにアクセスすることもできるので、SaaSはとても便利で快適です。
SaaSはソフトウェア単位でサービスが提供されるクラウドなので、サービスの違いが分かりやすく、ユーザーがどういったサービスを利用しているのか把握しやすいです。
Webメールも多くのサービスはこのSaaSに分類されますから、利用したことがある人なら誰でもイメージできるでしょう。
SaaSは特定のソフトウェアがサービスとして提供されるので、利用を始めるとすぐにアクセスして使うことができます。
言うまでもありませんが、インストール不要で状態は常に最新ですし、ソフトウェアをバージョンアップして更新する手間すらないです。
アクセスやセキュリティなどもパッケージになっていますから、オンプレミスなどの環境にソフトウェアを導入するのに比べて、遥かに導入のハードルが低くて簡便です。
その分、サーバー環境を構築したりソフトウェアをカスタマイズするといった使い方には不向きですが、面倒なことを考えなくて済むので気が楽です。
ユーザーは提供されるサービスだけを見比べて、使いたいソフトウェアを選ぶだけでクラウドの利用を始められますから、SaaSは誰にとっても案外身近で心強い存在です。
無料で使えるクラウドストレージも、このSaaSの一種で便利な存在ですから、誰でも一度は利用した経験があるはずです。
トラブルが起きてもデータはクラウドにあるので安心!
従来のインストールして使うタイプのソフトウェアと、SaaSのサービスを比較すると、前者は端末どころかOSも選ぶが制約があります。
OSが対応していないとインストールすら不可能で、いくらハードウェア的に問題がなくても使えないことを意味します。
この点、SaaSはブラウザさえ対応していればOSを問いませんし、ハードウェアの性能の制約も問題にならないことが多いです。
インターネットに繋がれば多少古い端末でもOSに関係なく利用できるので、これまで古くなる度に買い替えていたハードウェアが活用可能となります。
こういうメリットがあるのもSaaSの強みで、ハードウェアの陳腐化を緩やかにできます。
従来だと、新しいOSが発売される度に購入したり、更新して環境を移行する手間もありました。
OSの更新は不具合が発生しやすくトラブルのリスクが高いので、しばらく様子を見たり、徹底的に準備をした上で作業することが珍しくないです。
端末が使えなくなると業務に支障をきたすケースでは、OSの更新すら見送ることがあります。
しかし、古いOSのままだとサポート期間が終了してしまい、日々状況が変化するセキュリティに対応できなくなってしまいます。
SaaSはサーバーを含めて最新の状態が提供されるクラウドサービスですから、OSを更新するような大掛かりな準備と作業とは無縁です。
万が一端末側のOS更新が上手くいかなかったとしても、データは全てクラウド上にあるので安心です。
アカウントさえ有効でインターネット経由で接続できれば、端末を問わずアクセスしてサービスの利用が行えるのが、SaaSというクラウドサービスの利点です。
このようなメリットも含めて、SaaSは幅広く様々な企業やオフィスで活用されていますし、個人レベルで利用している人も少なくないです。
利用頻度に応じてコストをスピーディーに変更可能!
SaaSは総じて提供が行われるソフトウェアの特徴や機能が明確だったり、選べるプランがシンプルで迷いにくいといえるでしょう。
標準機能にない機能が欲しくなったり、カスタマイズして使いたいケースには向きませんが、基本的な機能を簡単に使いたいケースなら期待に応えてくれます。
利用が簡単ですぐにでも使い始められることが多いですから、使いたくなった時に速やかに業務に導入できます。
契約期間の単位が短く、サーバーを購入しなくても使えるので、短期間だけ利用するのも容易です。
逆に試用して気に入れば長期間の利用も可能ですし、使う時のみ契約して使わなくなったら解約することも難しくないです。
これが長期契約前提のサービスだと、予定より早く使わなくなると無駄が発生しますが、SaaSは契約の柔軟性が高いので無駄を最小限に抑えられます。
プランを変更しやすいのも柔軟性のあらわれですし、簡単に上位のプランに移行するのも不可能ではないです。
SaaSの良いところは、ユーザー数が増加したり変化があっても対応できることです。
つまり、ユーザーが増加してもその度にインストールする作業は不要で、アカウントさえあればすぐに参加が行えるわけです。
SaaSはソフトウェアのライセンスを含めて提供される仕組みですから、アカウント1つで即ユーザーになれるのが魅力です。
このスピード感こそがクラウドの武器ですし、オンプレミスには決して真似できない大きな違いです。
最新のソフトウェアがリーズナブルかつ簡単に利用できて、使いたい時に使いたい分だけコストを支払えば済むのが良いです。
SaaSはシンプルで利用のハードルの低さがウリですから、メリットを理解すれば誰もが魅力に感じられるでしょう。
PaaSとは
より自由度の高い開発や運用が行える!
PaaSはプラットフォーム・アズ・ア・サービスのことで、SaaSやIaaSと並びパースと呼ばれます。
SaaSとの違いはソフトウェア単位ではなく、開発環境単位で提供が行われることにあります。
インターネット経由で接続して利用する点は共通で、ソフトウェアが導入済みのSaaSに対しPaaSはハードウェアやOSが提供されることです。
つまりユーザーは自分でソフトウェアを開発して利用する点が、SaaSとの最大の違いになるわけです。
SaaSよりも自由度が高くカスタマイズ性もあるので、高度な知識と技術は求められるものの、使いこなせるとかなり強力な武器になります。
SaaSがクライアントレベルのユーザー向け、PaaSは開発者向けと考えると理解しやすいと思われます。
ちなみに、PaaSはSaaSを発展させたクラウドサービスなので、広義のSaaSに分類されることもあります。
どちらも一種のクラウドサービスなのは間違いなく、目的や用途に合わせて使い分けることができます。
PaaSと比べるとSaaSは機能や使い勝手に制約があり、どこか物足りなさを感じさせるのは否めないです。
その点、PaaSはクラウドらしいメリットを活かしつつ、より自由度の高い開発や運用が行えるのが強みとなります。
PaaSはミドルウェアを提供するクラウドサービスなので、ミドルウェアとOSレベルの管理や運用が行なえます。
SaaSはアプリケーションレベルの運用が限界ですから、管理が簡単なのはメリットですが、より高度なことをやろうとすると簡便さがネックになってしまいます。
しかし、PaaSはハードウェアを用意したり構築する手間なく、OSやミドルウェア以上の層を意識するだけで、幅広く自由度の高い運用が実現します。
開発は具体的にはプログラミングが可能で、開発したプログラムをクラウド上のサーバーで動作させるイメージです。
クラウドなのでWebサイトやアプリケーションとの相性が良く、ブラウザに対応するインターフェースを用意して使いたい機能を使えるようにすることも可能です。
どのように活かすかはアイデア次第!
何ができるかは利用するPaaSによりますが、データを分析したり画像認識を行うAIや、データの高度な変換といったことができます。
音声認識やゲーム開発にも活用されていますし、データベースにもPaaSは活用されています。
いわゆるARやVR技術にもPaaSはなくてはならない存在なので、これらを扱う企業にとってPaaSはとても重要な存在です。
IoT方面や動画配信方面でも活躍していますから、PaaSはSaaS以上に存在感が大きくて大活躍しているといえます。
ただし、自由度が高くてできることが多い分だけ、使いこなすには相応のスキルが問われます。
開発者向けだけあって知識も経験もないと何をすれば良いか分からず、結局はポテンシャルを引き出せない結果に至るでしょう。
PaaSにはセキュリティ関連の高度なサービス、APIの提供を実現するサービスや、様々なプログラミング言語に対応する開発環境が提供されるサービスまで存在します。
PaaSではあらゆる機能がサービスの単位で提供され、ユーザーはこれらを組み合わせたり活用して希望するサービスを開発することができます。
選択肢が豊富でカスタマイズに留まらない開発の自由がありますから、どのように活かすかはアイデア次第です。
膨大な情報をデータベース化して計算したり、結果を出力して活用するといった用途が得意ですから、本格的で大規模なサーバーを必要とする人にも向きます。
プランが選びやすく使いたい分だけ利用できる点は、SaaSと同様にクラウドの柔軟性があらわれる部分です。
いずれにしろ、PaaSは開発者向けの高度なクラウドサービスで、SaaS以上に利用するユーザーを選ぶことは間違いないでしょう。
PaaSは、完成されているソフトウェアを明確に提示してくれるわけではないので、ユーザーは自分で想像力を働かせて開発することが欠かせないです。
ここが決定的な差だといえますし、両者の違いを理解する材料になります。
選択するクラウドサービスの種類に迷ったら、使いたいソフトウェアの機能が決まっているか、それは完成しているものが提供されているか否かで決められます。
完成済みのソフトウェアの提供があるなら、迷わずSaaSを選ぶことができます。
反対に、欲しい機能のイメージはあるものの肝心のソフトウェアが存在しない、そういう場合はPaaSの出番です。
SaaSはソフトウェア、PaaSはソフトウェアの開発環境と捉えれば、どちらを選べば良いかは明白です。
より初心者やシンプルな用途向けのSaaSは、ユーザーに及ぶ責任の範囲がデータまでとなっています。
自由に開発が必要ではあるが、可能性は多岐にわたります!
一方、PaaSはできることが多くて使い方を間違えると損害が発生しますから、データに加えてソフトウェアの開発と運用にも責任が及びます。
それだけ使いこなせるスキルに自信と責任を持つ必要がありますが、PaaSが秘めている可能性は強力で、SaaSが提供する範囲を大幅に上回ることができます。
クラウドの底知れぬハードウェアの性能と、自由な開発によるソフトウェアの可能性を引き出すことができれば、とても多くのことが快適に実現するでしょう。
SaaSが誰にでも扱いやすいナイフだとすると、PaaSは万能ナイフで色々なことができるようになります。
使いこなせるかはその人次第ですが、使い方をマスターしていれば非常に役立つ道具になるはずです。
PaaSはどれも似たようなサービスに思えても、実はクラウドサービスによってかなり毛色が違います。
使えるサービスの1つ1つが大きく異なったり、選択肢や組み合わせの幅も違ってきます。
選択肢の自由度も高いからこそ、自分が必要とするクラウドサービスを絞り込んだり選定することが必要です。
何を必要としているか把握していないとそもそも選ぶのすら難しいので、やはり対象のユーザーは開発者となります。
見方を変えれば、PaaSは開発者が自分好みのクラウドサービスを楽に選べたり、フルに活用できる可能性を秘めていることを意味するので、その意味でも強力です。
IaaSとは
強力なサーバー環境を手に入れられる!
IaaSはインフラストラクチャー・アズ・ア・サービスのことで、イアースやアイアースと呼ばれています。
SaaSがアプリケーションのソフトウェア、PaaSがミドルウェアの開発環境を提供するクラウドサービスだとすれば、IaaSは仮想環境までカバーするサービスです。
仮想環境というのは仮想サーバーであったり、仮想ネットワークといったインフラで、インターネット経由のブラウザ越しにサーバーやネットワークを構築できることを意味します。
ソフトウェアの開発や運用が仮想上で行えるので、特定の用途に特化する仮想サーバーを運用したり、研究用途に活用することもできます。
テスト運用してから本番に移行するのも容易ですから、IaaSはできることが多くて自由度が最高レベルに高いです。
オンプレミスもサーバーを構築したり、ネットワークを構成する自由はありますが、構成を変更するのは時間もコストも掛かって大変です。
この点IaaSは仮想上の環境で運用する仕組みですから、構成の変更はお手の物ですし、ハードウェアを組み替えたりネットワークの接続や設定を変更するのと違ってあっという間です。
IaaSは、仮想のサーバーや論理ネットワーク、高速ネットワークやDNSといった要素でサービスが提供されるクラウドです。
つまり構築したいサーバーや構成したいネットワークを選び、DNSを設定して自分好みの環境を作り上げることができるわけです。
IaaSを提供するクラウドサービスの中には専用線を提供していたり、サーバー構成のスケーリング機能や負担の分散機能まで用意があります。
ストレージも同様に選択肢が豊富だったり、用途や使い方に合わせて構成や容量を変更することができます。
ファイルシステムも選べたり、バックアップ機能の提供もありますから、仮想といっても本格的な運用が行えます。
クラウドサービスによってはVPNゲートウェイ、DNSの負担分散やストレージのキュー機能なども取り揃えています。
これは同時に膨大な接続が行われるサービスであったり、アクセスが集中するようなケースにも対応できることになります。
オンラインゲームがIaaS上の仮想サーバーで運用されていることは珍しくないですし、同時接続数が10万ユーザーくらいなら余裕で捌けます。
このように強力なサーバー環境を手に入れられるのがIaaSで、PaaSでは難しいヘビーな用途にもニーズに応えられます。
オンプレミスの様々なデメリットの解消ができます!
IaaSはCPUやメモリ、ストレージ構成のレベルから構築できるので、オンプレミスの様々なデメリットが解消します。
例えばハードウェアの老朽化を気にする必要がなくなったり、買い替えのコストを含めて運用する手間がなくなるのがメリットです。
業務の都合上完全にクラウドに移行するのが難しくても、オンプレミスと併用して運用するといった柔軟な活用ができます。
ハードウェアは常に最新で、ハードウェアの入れ替えも運用もクラウドサービス任せですから、IaaSは非常に便利で手間の掛からないオンプレミスともいえます。
データのバックアップも容易で障害にも強いことから、サーバーの運用におけるリスクの分散に繋がります。
オンプレミスだと大規模な停電が発生したり、自然災害に巻き込まれてしまえばどうしようもありませんが、遠隔に物理的なハードウェアが存在するクラウドなら安心感が違います。
それも大抵のクラウドサービスは物理的なサーバーが分散しているので、同時多発的に災害が発生しない限り、大事なデータを失うようなことはまずないでしょう。
仮想環境の運用はユーザーの責任ですから、セキュリティに不備があってそこを突かれたり、手違いによる操作のミスが起こった場合は別です。
何でもクラウドサービス任せにできるわけではないものの、物理的なハードウェアの管理の手間がなくなるだけでかなり楽になります。
物理ネットワークもIaaSにおけるクラウドサービス側の責任なので、そこに頭を悩まさずに済むのも楽です。
IaaSを含むクラウドサービスは、ある程度形が決まっていてハードウェアはともかく、ソフトウェア面は進化していないと思いがちです。
実は、SaaSやPaaSを含めてIaaSも進化を続けていますし、世界中にユーザーを抱えるシェアの大きな大手クラウドサービスは特に、日進月歩でアップデートを続けています。
ユーザーの観点に立った使い勝手の改善と、設計の自由度の向上や設計のしやすさが見直され続けているので、1年前や半年前と比べれば今日の利便性は高まっているはずです。
それくらいの早さで更新されていますから、自由度の高さがダントツのIaaSは文字通り育ち盛りの子供のように成長しています。
ネットワーク構成を柔軟に変更可能!
IaaSの検討や利用に向いているのは、自社でサーバーを運用する必要があったり、オンプレミスの導入検討や乗り換えを考えている企業です。
柔軟にハードウェアやネットワーク構成を構築できますし、利用状況の変化に合わせて追加や削除も容易です。
必要な時に必要なだけ追加できますし、要らなくなったら規模を縮小可能なので、コストの無駄がなくなります。
インターネットの向こう側にあるハードウェアのリソースを、ブラウザの画面で指定して構築してもらうような感じで利用できます。
指定に応じた構築は自動的に行われますから、頻繁に変更が発生しても文句を言われませんし、急な変更にもスピーディーに対応できるので安心です。
これは、サーバーを管理したりネットワークを運用する管理者にとって、とても理想的で快適な環境です。
IaaSを利用すると、サーバー構成の間違いに後から築いても変更できますし、ネットワーク構成が用途に合わなくなっても柔軟に変えられます。
物理的なサーバーやネットワークリソースの管理という負担から解放されるだけでなく、構成や運用の精神的な負担も解放されます
設備の管理維持や電気代は料金に含まれるのでコストが計算しやすく、構成変更によるコスト削減も容易なので管理の負担がオンプレミスとは段違いです。
インターネットにオープンな環境と、社内のみのアクセスに限定したVPSネットワークに分けるといったことも可能ですから、セキュリティ対策の要求にもIaaSなら応えてくれます。
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