コンテンツを作り、公開する
オウンドメディアは企業のマーケティングにおいて当たり前なわけですが、コンテンツを作って公開することが大きな第一歩となります。
そもそもコンテンツなしにオウンドメディアな成り立ちませんし、コンテンツの良し悪しがオウンドメディアの全てと言っても過言ではないです。
ポイントとなるのはコンテンツのクオリティ、それから量で、いずれか1つが欠けてもオウンドメディアの成功はあり得ないでしょう。
大切なのは“一定以上のクオリティを維持すること”と、“頻度を高めてコンテンツを公開し続ける運用”です。
当然ながら最初はそれほど期待されませんし、いきなり流入が増えて固定ファンが増加することは考えにくいです。
やはり、コンテンツがなければ集客力は発揮されず、思ったようにユーザーが集まらないということになります。
NGなのはそこで早々に諦めてしまうことで、すぐに成果が出ないからとオウンドメディアを切り捨てることです。
オウンドメディアは作って終わりではなく、作ってからが本番でコンテンツを作り続けることが必要です。
コンテンツは薪のようなもので、オウンドメディアの火を絶やさないためにくべなくてはいけないわけです。
オウンドメディアの役割
コンテンツを作り育てるつもりがないのであれば、オウンドメディアに挑戦するのは最初からやめた方が良いです。
オウンドメディアは一方では手間の掛かる植物のような存在ですから、種を植えただけでいきなり巨木に育つのを期待することはできないです。
水をやらなければ育ちませんし、水をやらない期間、つまりコンテンツを作って公開する期間が長くなればなるほど、枯れてしまう恐れも出てきます。
オウンドメディアはいわゆる企業のコーポレートサイトや、商品にサービスなどを掲載するサイトではないので、直接的な企業イメージのアップや売上増加に期待するものではないです。
ユーザーにとって役立つ情報を発信したり提供する媒体ですから、間接的に企業イメージの変化や売上に寄与するものとなります。
余談ですが、オウンドメディアは“アーンドメディア”と“ペイドメディア”と並ぶトリプルメディアの1つです。
消費者が拡散するアーンドメディアに、コストを掛けて情報を拡散するペイドメディア、そして企業が自ら情報を発信するオウンドメディアです。
BtoB的にはSNSマーケティング、リスティング広告と同じくオンラインのプル形に分類されます。
セミナーや展示会といったオフラインに対しオンラインで実施されるもので、能動的なメールマーケティング、ディスプレイ広告とは違って受動的なのが特徴です。
オウンドメディアの性質と汎用性
オウンドメディアの性質を考えると、オンラインで広範囲に情報を提供するつもりで、コンテンツの制作や公開を行うことが必要だと分かります。
地域などの場所や年齢層も問わずアプローチできますし、何より一度公開すれば24時間365日情報を発信し続けられます。
ただ公開したりコンテンツを追加して増やすだけでは駄目ですし、SEO対策のように流入の切っ掛けとなる施策も並行して取り組むことが大事です。
しかし、ユーザーが流れ込むようになればオンラインの強みを活かしてデータを取得、収集できますし、分析することで改善点や次の施策のヒントが見えてくるでしょう。
オンラインではユーザーの行動が把握しやすいですし、どういったキーワードの検索で流入しているのかも手に取るように把握できます。
また注目を集めているコンテンツだったり、最初にアクセスしたページとそれから次にどこに移動しているかなども分かるわけです。
確かに媒体としては受動的で、積極的に特定のユーザーに的を絞りアプローチするものではないかもしれませんが、性質を活用して施策に活かすことはできます。
プルの性質からは、来店型の運営が可能なことから多くの見込み客を呼び寄せたり、流入に期待することが可能です。
イメージ的には、興味を引く大きな看板を設置して来店を待つ形ですから、興味を持ったお客さんの方からきてくれます。
勿論、魅力的な呼び水となるコンテンツがなければ集客できませんし、一過性の話題では持続しませんから、時間が経過しても価値が色あせないコンテンツを作り増やすべきです。
そうして流入してきたユーザーは、少なからず自社が発信する情報に興味を持っているはずなので、見込み客としてマーケティングに繋げていけます。
オウンドメディアの運営にもコストは掛かりますが、上手く活用すれば上昇が著しい広告コストを抑えることができます。
検索結果からの流入を増やすことができれば、広告コストを掛けなくても見込み客の集客が実現します。
企業は従来だと特定の商品やサービスに興味を持った時点で、営業担当と接触して詳しい情報を得ようとするのが一般的な行動パターンだったといえます。
ところが、近年はいきなり営業担当にコンタクトを取るケースは減っており、ネットで情報を調べてから検討してコンタクトするように行動が変化しました。
そういう意味でもオウンドメディアの必要性が高くなり重要になってきています。
オウンドメディアの強み
オウンドメディアの強みオウンドメディアの強みは、自社の商品やサービスについて知らないものの、興味を持つ可能性や購買に至る可能性を秘めている層にアプローチできることです。
見込み客の流入と接点を早い段階で実現できる媒体なので、情報を調べてから意思決定を済ませて購買に至るという、購買行動が変化した現代にマッチしているのも頷けます。
実は営業担当にコンタクトを取る約6割の見込み客が、既に意思決定を終えているというデータもあるほどです。
営業担当が見込み客から連絡を受ける時には、もう購入を決めていたり他社商品やサービスとの比較に入っている可能性が高いわけです。
つまり、マーケティングの段階で意思決定に影響する情報を発信したり、自社商品やサービスの購入を検討してもらうコンテンツを制作して公開することが重要だと理解できます。
コンテンツの1つ1つが見込み客の目に留まる呼び水となるので、クオリティの高いコンテンツを増やして公開するのは理に適っています。
高頻度の情報発信をすれば、見込み客がファンに変わり顧客に育成されていきますから、オウンドメディアに挑戦したり力を入れてみるだけの価値は十分にあります。
コンテンツがユーザーに認知される
認知度の活用
制作して公開したコンテンツは、ユーザーの目に留まり認知されていくことになります。
コンテンツによってオウンドメディアも認知されるようになりますが、ただ公開しただけでは思ったように認知されないのも確かです。
大切なのは認知されるように施策を実施することで、例えば“SEO対策”や“Web広告”に“SNSマーケティング”などが挙げられます。
つまり広告コストが抑えられるオウンドメディアにも、最初はユーザーの認知を促進するためにある程度のコストが必要になるわけです。
SEO対策は検索エンジンの結果からの流入を増やす施策で、専門性が高いものの効果を引き出すことができれば、コストを抑えてコンテンツの認知度が高められます。
Web広告も流入や認知度を高めることができる効果的な方法ですが、むやみに広告を出してはコストが嵩みますし、コストを抑えるつもりが本末転倒になるので注意です。
SNSは無料で利用することができたり、情報発信のコストが小さいですから、Web広告にコストが掛けられない場合に向いています。
とはいえ、SNSも本格的なマーケティングに活用しようとすればコストは避けられないので、やはり無駄なく効果を引き出せるタイミングで活用するのが望ましいです。
コンテンツがユーザーに認知され始めれば、アーンドメディアで情報が拡散されたり、ユーザーがユーザーを呼び込むことに期待できます。
SNSマーケティングと連動させることで、SNSを利用しているユーザーが見込み客として、コンテンツとそれを公開しているオウンドメディアの認知を後押ししてくれるでしょう。
ただし、アーンドメディアは消費者が主体で企業がコントロールできるものではありませんから、意図しない形で情報が拡散しないように注視することは必要となります。
SNSの利用者と見込み客が上手く合致すれば、SNSを中心としたアーンドメディアでコンテンツが知れ渡ることになるはずです。
いわゆるまとめのキュレーションサイトでも取り上げられたり、従来の掲示板で情報が伝達されることもあるでしょう。
想定通りに情報が拡散したり、認知度が上がるかどうかは運要素もありますが、消費者が自主的に情報を拡散してくれるので、広告コストが抑えられるのは間違いないです。
最初に認定されやすくするためのSEOやWeb広告、情報拡散を促進するSNSマーケティングなどにコストは掛かりますが、認知度が向上して軌道に乗ればコストは下がり落ち着きます。
コンテンツの力と広め方
オウンドメディアは、コンテンツこそが要で認知の度合いが価値を左右しますから、誰も知らず見たことも聞いたこともないと言われるようでは困ります。
将来的には名刺代わりに使えるくらいに成長するのが望ましいので、新興企業の認知向上と同様に、地道に知っていってもらうことが大切です。
理想をいえばコンテンツ自身がユーザーを呼び込み、見込み客を顧客に育てる力をつけて欲しいところです。
コンテンツが力をつければ、量を増加させることでオウンドメディアそのものの力も増しますし、より強い集客力を発揮することになるでしょう。
認知向上のポイントはオーガニック検索、つまりキーワード検索の結果からの流入が基本となりますが、近年はオウンドメディアとSEO対策に力を入れる企業が増えているのが現状です。
検索流入頼りの施策では多くのユーザーに知ってもらうのは難易度が高く、検索結果の1ページ目に表示されないことには流入に期待が持てないので、SEO対策となるとかなりのコストです。
Web広告もそうですが、SEO対策にも並行して取り組むとして、1つ2つの施策ではなく多角的に取り組み、ユーザーにコンテンツを知ってもらい拡散してもらうのが良さそうです。
コンテンツの認知は何もオンラインの施策だけで向上させるものではなく、オフラインでも認知向上の施策を実施することができます。
オウンドメディアはオンラインでプル型ですから、オフラインだったりプッシュ型と組み合わせることで、知ってもらいやすくなり興味を持ってもらえるようになるでしょう。
認知向上の鍵を握るのはペイドメディアなので、全くコストを掛けずにユーザーに知ってもらうのは難しいです。
しかし既に実施しているセミナーや展示会といった施策があるなら、それらと組み合わせてオウンドメディアを知ってもらうことができます。
アーンドメディアは情報の拡散によるユーザーの獲得や評価向上を担うので、SNSなどでコンテンツについて拡散してもらえるようにするとより効果的です。
このアーンドメディアもセミナーだったり展示会のような、オフラインのマーケティングと組み合わせることが可能です。
プッシュ型のマーケティングにはメールや広告がありますが、コスト的にはメールでしょう。
オフラインだとDMやテレアポが挙げられますが、コストが掛かることや性格を考慮すると、オウンドメディアとの組み合わせが考えどころになりそうです。
SEO対策の重要性
オウンドメディアの性質上、SEO対策は避けて通れませんしWeb広告にもコストを掛ける必要があります。
ただ目的はあくまでもユーザーの認知向上なので、効果的かつ最小限のコストで済むようにしたいところです。
自社で運営してコンテンツを発信することから、SEO対策はやりやすいはずですし、効果に期待できるので前向きな検討をおすすめします。
Web広告はいかにユーザーにタッチできるかが重要で、こちらは時にSEO対策以上にコストが掛かることから、費用対効果を測定して認知向上を促進することが肝心です。
ユーザーに広く知られたり、コンテンツの増加によって検索エンジンからの評価が高まると、Web広告などに掛かる費用は次第に減っていきます。
それは一度知ったユーザーは忘れないこと、コンテンツは削除しない限り残り続けるのが理由です。
単発のWeb広告はその場限りの効果ですし、掲載期間が終了すれば消えてなくなります。
オウンドメディアはある意味で、半永久的に情報を発信し続けられる広告と捉えることができるので、長い目で見ると非常に費用対効果が優れます。
コストが大きく掛かるのは軌道に乗るまでですから、それまでの辛抱と考えて育てて存在を大きくしていくことが重要です。
ホワイトペーパー等からリードを獲得する
CTAとリードジェネレーション
オウンドメディアとコンテンツの公開はユーザーの認知向上と、流入が発生することに繋がりますが、それだけではリード、つまり見込み客の獲得には至らないです。
リードを獲得するためにはCall To Action、CTAと呼ばれる行動喚起の切っ掛けとなるものを設置することが必要です。
CTAに該当するのはホワイトペーパーのダウンロードやメルマガの登録フォーム、セミナーや展示会などの参加申し込みフォームとセミナー動画のダウンロードフォームなどです。
このように、CTAはフォームが中心となりますが、企業名や担当者名などを入力してもらうようにすることで、リードの情報とリードの獲得が実現します。
CTAで得られる情報にはメールアドレスや電話番号などの連絡先、業種や業界に役職名なども含まれるので、今後のマーケティング施策に活かせます。
情報の獲得も大事ですが、特に重要なのはリードそのものの獲得で、見込み客を顧客に育てる切っ掛けを得られることが大きいです。
釣りの餌というと語弊がありますが、魅力的なコンテンツで集客してホワイトペーパー、メルマガといったもっと詳しく知りたいと思わせるCTAの設置でリード獲得を目指すことが大切です。
リードジェネレーションにあたるリード獲得は、顧客育成に繋がる大事なポイントとなります。
従来の大々的に大衆向けの宣伝を打ち出すようなマーケティングは、リード獲得の観点からするとあまり効率的とはいえませんでした。
一方、オウンドメディアは自社が発信する情報に興味を持つ人を引き寄せるので、見込み客を見つけやすくリードが獲得しやすいです。
個人差はあるものの訪問する以上は何らかの興味があるはずですし、ホワイトペーパーのダウンロードフォームまでたどり着いた人は、よりもっと興味が強いと考えることができます。
そのようなユーザーを逃す手はありませんし、ここで逃してしまうには惜しいですから、興味がなくならないうちにユーザーの情報を手にするべきです。
獲得した情報が有効に活用できるかどうかは別ですし、アプローチを間違えてしまえば逃すことにもなるでしょう。
しかし少なくともリードの獲得が顧客育成の第一歩になるのは間違いなく、収集する情報が切っ掛けになります。
ホワイトペーパーやメルマガの申し込みの促進が重要だと考えると、コンテンツはこれらに繋がるように設計したり、誘導するようにするのが正解です。
リード獲得とセミナーや展示会
リード獲得はオウンドメディアのマーケティングの中間点、折り返し地点ともいえるので重要です。
獲得に至らなければそれまでに掛けてきたコスト、労力が水の泡になりますから、何としても獲得しなければいけないです。
ただし獲得はゴールではありませんし、それだけだと購買に至るとは限らないので、ホワイトペーパーの申し込みがあったからといって満足しないことが大事です。
見込み客は文字通り購買の見込みがあるというだけで、購買が実現する保証もなければ、すぐに購買が決まるわけでもないです。
ホワイトペーパーのダウンロードは、ユーザーがホワイトペーパーの内容に興味があるということしか分かりませんし、商品やサービスまでには興味がないことも十分にあり得ます。
だからこそ育成が必要になってくるわけですが、即購買に至らないからと諦めるのも間違いです。
見込み客との関係はここから始まりますし、関係を育てていくことで見込み客が顧客になる可能性があるからです。
リードの獲得が顧客育成の起点で、問い合わせなどの内容によってはすぐにでも顧客に育ちますから、新規の見込み客の情報を獲得したら前向きな関係の変化に期待して取り組みたいものです。
見込み客は顧客ではないとしても、将来性が大きいことから重要ですし、情報1つとっても大きな価値があるといえます。
オウンドメディアのみだとリードの獲得には弱いですが、ホワイトペーパーのダウンロードやメルマガの登録といったアクションがある見込み客は、顧客になる見込みもあると捉えられます。
それはSNSマーケティングやリスティング広告以上の期待値ですし、セミナーの参加やメディア掲載の記事の参照にも匹敵します。
オンラインのセミナーだとやや弱いですが、オフラインのセミナーや展示会の参加ともなれば、購買が実現にかなり近い見込み客とみなすことができます。
そういったリードを手に入れられるセミナー、展示会の参加申し込みフォームは強力ですし、当日の現場での施策でもより多くの情報が得られるでしょう。
セミナーでは見込み客が抱えている悩みや解決したい課題、展示会ではアンケートで興味を持っているもの、商品やサービスに抱いている印象や評価なども知ることが可能です。
名刺を交換したりお互いの連絡先を知って直接的なやり取りをするチャンスも得られますから、こうした施策ができるように、見込み客を獲得する接点が鍵を握ります。
オンラインとオフラインの違い
オンラインはオフラインよりも心理的なハードルが低く、オウンドメディアのように検索やSNSなどから繋がりやすい媒体は流入が発生しやすいです。
誰にとっても情報収集がしやすくなった現代では、接点さえあれば簡単にオウンドメディアへのアクセスが行われます。
十分な認知度という前提はありますが、オウンドメディアがSNSなどのアーンドメディアやペイドメディアに次いで気軽にアクセスしやすいのは確かです。
つまり、見込み客の方からやってくるので、自然にホワイトペーパーのダウンロードなどのCTAに繋げていくことができるわけです。
難易度的に比較的簡単な施策なのにそれをやらないのは勿体ないですし、オウンドメディアの強みを半分捨ててしまっているのと同じです。
リードジェネレーションに繋げてこそオウンドメディアの価値が活きてくるので、ホワイトペーパーに限らず、メルマガやセミナー動画などを用意してフォームの入力、送信を促しましょう。
情報を獲得したらそれを活かして育成が始められますし、見込み客のアクションに合わせてアプローチできますから、効率的に顧客が育てられます。
やがては顧客選別のリードクオリフィケーション、営業に繋がっていくので、ここが重要で踏ん張りどころです。
獲得したリードをナーチャリングする
ナーチャリングとリード
獲得したリードはいよいよ”ナーチャリング”していくことになります。
オウンドメディアの訪問やコンテンツの閲覧の段階では、見込み客はまだ顧客とは程遠い存在です。
ナーチャリング、つまり顧客育成をへて見込み客はようやく顧客になりますから、この段階が特にその後の関係性、成果を決定づけることになります。
リードを獲得した見込み客イコール顧客と考えるのは早計ですし、ホワイトペーパーのダウンロードやメルマガの登録が商品やサービスに興味を持っている証拠にはならないからです。
購買意欲が高まり購入を本気で検討していることが分かるまで営業を掛けない、それがマーケティングのナーチャリングにおける鉄則です。
ただし、ナーチャリングをしないと見込み客の興味の度合いや購買意欲の高さが分からないのも確かです。
ナーチャリングは見込み客に対し、興味がありそうな情報を伝えたり、課題や悩みを解決する助けになると思われるアプローチをするものです。
具体的に何をするかはリード次第で、アクションが次の手を打つヒントになるでしょう。
商品やサービスに関する問い合わせなら関連する情報、見積もりの依頼であればお得な価格を提示するのも1つの手です。
リードがまだ顕在化していない見込み客だと思われる場合は、リードナーチャリングで顕在化することが目標となります。
リードナーチャリングは見込み客のニーズ、ウォンツに気がつかせたり、商品やサービスと結びつけて興味を持たせる施策です。
課題や悩みを解決したいという希望、欲求に気がついていない見込み客もいるので、リードナーチャリングはとても大事です。
リードナーチャリングに有効といわれているのはメールマーケティングで、まさにメルマガなどを通して見込み客との接点を保ちつつ、顧客へと育てることができます。
メールは受け取ってもらいやすいですし、メルマガに登録してもらえば少なくとも興味を持っていること、役立つ情報を受け取りたいと思っていることが分かります。
相手に合わせて内容を変えたり、タイミングを調整して送るのも有効ですから、マーケティングオートメーションと相性が良いのもメールマーケティングの魅力です。
メールなら開封確認もできるので、開封率を測定して次のマーケティング施策に繋げられます。
このように、メールはナーチャリングに有効でメリットが豊富ですから、優先的に重視して活用を検討したいところです。
ナーチャリングとインサイドセールスの関係性
リードナーチャリングといえば、インサイドセールスも相性が良くて顧客育成に役立てることができます。
インサイドセールスは非対面による営業活動のことですが、見込み客に対するアプローチにも強みが活かせます。
インサイドセールスに用いられるのは電話にメールとSNSやWeb会議ツールなどで、非対面ながらも複数のチャネルでリードと接点を持てるのが強みです。
これらのチャネルを使ってヒアリングをしたり、資料提供を行うことで見込み客との関係強化を図ることができます。
課題について一緒に考えたり、悩みに耳を傾けてアドバイスを行えば、親身になってくれるという印象が抱かれるはずです。
そしてそれが商品の購入やサービスの利用検討という形で、購買意欲を高めていくことになります。
ナーチャリングと一口にいっても、見込み客の段階は様々ですし適したアプローチも1つではないです。
インサイドセールスからのアプローチもその1つに過ぎないので、段階に合わせて最適かつ効果的と思われる手法を選び、アプローチを掛けることが重要です。
距離を測ることは大事ですし、適切な距離感でアプローチすれば距離が近くなったり、購買までの道のりが短くなることになります。
リードの段階の1つコールドは、将来的に案件化が発生して購買が実現する可能性がある見込み客を指します。
一方オポチュニティは既に何らかの具体的な案件があって、購買が間近に迫っているという段階に分類されます。
コールドとオポチュニティの間には、ウォームとホットにセールスリードがあります。
ウォームは文字の意味とイメージ通りに、購買意欲が冷たかった見込み客が温まり始めた段階です。
まだまだ潜在顧客といったところですが、いずれ顧客となって購買してくれる可能性があります。
ホットはかなり温まっている状態で、数ある見込み客の中でも優良な部類に位置づけられます。
セールスリードは営業を掛けても良い段階で、むしろ営業のチャンスを逃す手はない見込み客となります。
つまり、ナーチャリングは複数の段階を経て潜在顧客から顧客に育て上げること、購買を目指すことが目標になるわけです。
強いニーズやウォンツを抱えていることに気がつかなかった場合、それに気がついた瞬間に一気に購買に至ることもあります。
ところがそういう人の割合は大きくないので、地道に育てて商品やサービスを買ってもらうことが必要です。
ナーチャリングの気を付けるべき点
ナーチャリングで避けるべきは、成果を焦って売り込みのタイミングを早めてしまうことです。
まだ本格的に商品やサービスの購入検討に入っていないにもかかわらず売り込んでしまうと、売るのが目的で買わせようとしていると警戒される恐れがあります。
折角見込み客が温まって購買の選択が見えてきていても、タイミングを見誤って売り込みをすれば、検討が後退したり硬直して前に進まなくなります。
それは絶対に避けるべきですし、ナーチャリングでは決してやってはいけないミスです。
理想的なのは相手の方から検討を持ち掛けられてきたり、購入の検討を始める際に発するサインを受け取ってからアプローチする流れです。
ここまでくればオウンドメディアの役割は十分に果たされたといえますが、この段階に至るまではオウンドメディアの役割が大きく、マーケティングや顧客育成の力になるでしょう。
顧客育成のやり方は複数ありますし、アプローチにしても直接的だったり間接的だったりと様々です。
しかし、いずれの段階にも共通するのは焦らないことで、全てを台無しにするタイミングの読み間違いを避けることです。
最終的には踏み込んで営業を掛けることになりますが、踏み込むタイミングが最も読み間違いやすく、慎重に育成度合いを確認して判断することが求められます。
送客・追客する
送客のメリットと必要な工夫
リードナーチャリングの段階で営業を掛けて売り込もうとすると身構えられる恐れがある以上は、一度“送客”するのが正解となります。
送客はマーケティングにおける他のメディアからの誘導、他のメディアへの誘導のことで、異なるチャネルに見込み客を繋げることだといえるでしょう。
送客をする際にもナーチャリングは続けられますが、セミナーだったり展示会に送客を行うことで、顧客育成のメリットに期待することができます。
潜在顧客の段階のリードナーチャリングで送客をすれば、実際に会場で顔を合わせてアプローチを掛けることが可能となります。
営業にとっては、従来の訪問だと多くの潜在顧客にアプローチすることは物理的に不可能ですが、セミナーや展示会ならまとめてアプローチことが可能です。
相手の方から会場に足を運んでくれるので、営業担当が1件1件訪問せずに済みますし、相手の悩みに耳を傾けたり提案をするなど効率的に顧客育成が行えます。
セミナーや展示会ではあまり営業目的の姿勢は見せず、あくまでも情報の発信やコミュニケーションを目的としているように見せるのが良いでしょう。
そうすることで送客のメリットが活きてきますし、潜在顧客が育ちやすく購買に結びつきやすくなります。
送客によって得られるメリットにはもう1つ、売り込もうとしている印象を薄れさせられることが挙げられます。
早いタイミングで商品を宣伝したりサービスを提案すると、売り込みの印象が強くなって相手は身構えてしまいます。
送客で無料のセミナー、展示会の案内をする形であれば、購買の達成という下心を見せずに済みますし、そもそも隠す必要がないので堂々とアプローチできます。
売り込む感覚を薄めつつリードナーチャリングを進めていくことで、抵抗感を感じさせずに案件化へと誘導することが可能です。
あまりに無料の案内が連続して続くのも不自然なので、そこは感づかれないように工夫が必要ですが、一度無料セミナーや展示会に送客するだけでも今後に続く感触に期待できるのは確かです。
セミナーや展示会ならもっと自社や自社の商品、サービスが伝えられますし、無料なので頭から空っぽにして純粋に魅力を知ってもらうことができます。
売り込みでないことから営業活動の印象が避けられますし、リードの集中力を阻害する要素も排除できるので、自社のことをよく知ってもらえる上に以降のアプローチがやりやすくなります。
送客によって得られる好感触と結果
セミナーにしても展示会にしても、一度送客でイベントに参加した見込み客に対しては、購買の見込みがあるか確認することが必要です。
商品やサービスの印象がイベントの参加前と比べてポジティブに変化していれば、見込みはかなり強くなったと考えられます。
感触がそれほど変化していないリードも、見込み客として今後に繋げていくことができますから、あまりネガティブに捉えることはないでしょう。
購買に至るまでの距離や時間が異なるだけで、送客して感触が悪化していないリードはいずれ顧客として案件化する見込みがありますし、時間の問題とすれば焦らず次に繋げられます。
見込みが異なる段階の顧客を同列に扱ったり、同じようなアプローチを掛けるのは間違いですから、優先順位をつけて施策を実施することが大切です。
優先度が高い順に上から段階に合わせて売り込むかどうか、顧客育成を続けるかどうか判断するのが先決です。
そして、商談ができると踏んだら営業担当に営業を掛けてもらう、案件化して購買の達成を目指すことになります。
優先度が低い場合は営業を掛けるのは待って、じっくり顧客育成に取り組むのが賢明です。
関係が途切れない限りチャンスは生き続けますから、焦ってチャンスを無駄にしないように注意すれば大丈夫です。
送客後に好感触が感じられる場合は、既にリードナーチャリングが完了していると判断できます。
リードナーチャリングが済んでいるということはつまり、見込み客に購買の可能性があることを意味しますし、営業を掛ければ高い確率で成約が達成することが見込まれます。
顧客育成の判断が重要ですし、勇み足で相手が引くような営業活動をするのはNGなので、購買の成約が見えそうな段階こそ油断しないように気を引き締めるべきです。
間違いなく購買が見込まれると判断したら、追客に転じてアプローチする段階に進みます。
追客は顧客が求めていると思われる商品、サービスを提案するのが目的で、お客様を逃さないように文字通り追うことになります。
潜在顧客や見込み客の初期段階で追うと逃げられてしまいますが、送客でリードナーチャリングを終えた後であれば、追っても逃げられることはないでしょう。
むしろ、追わなければ時間の経過と共に興味が薄れてしまったり、競合する他社の商品やサービスに流れてしまう可能性が出てきます。
追って引くようなやり方はNGですし、引くまでとはいかなくても、考え込んで検討が進まないようならあえて待つことも必要です。
追客は駆け引きでもありますから、考えなしに追うことはやめるのが無難です。
オウンドメディアの連携と活用
オウンドメディアを活用するマーケティングは、コンテンツが重要ですが他のチャネルとの連携や他のメディアに送客するといったことがポイントです。
それと、様々なアプローチを掛けながら潜在顧客を見込み客、顧客に育てていく段階と流れがあります。
コンテンツの制作と公開や認知の向上、リードの獲得や育成に送客と追客には、一定のパターンが存在します。
パターンがあるということはマーケティングオートメーションが活かせますし、多くの潜在顧客を獲得できるオウンドメディアと相性が良いのは明白です。
リードの獲得を切っ掛けに、閲覧しているページや資料請求などのアクションが把握できるので、行動履歴から次の一手が導けます。
メルマガの登録というアクションであれば、配信した内容とその後の行動から、リードの関心や抱えている課題などを読み取ることができるでしょう。
次のメルマガをリードの興味関心に内容を合わせて送れますし、タイミングを見計らって送客を判断することもできます。
マーケティングオートメーションは大量のリードを捌くのに向いていますし、上手に連携と活用ができれば効率的に商談が増やせますし成約率も上がります。
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